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ブランド米でTPPに打ち勝て! [食の雑記]

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「お米が外国からやってくる」
今まで外国米はいくら安くても輸入すると関税がかかり、高価になるため米の輸入はありえませんでした。
それにより、国内のコメ農家は守られていた部分があります。
このたびのTPP大筋合意により今後格安の輸入米が国内市場に出回ると米生産者に不安の声があがっています。
段階的に13年後には年間約8万tの米の無関税輸入枠ができるのです。
米の消費が2000年以降毎年8万トンのペースで減り続けています。
平成時代になり生産者の高齢化、減反政策、米価が大きく値上がりすることはありえず、この度のTPP大筋合意でコメ農家の逆風の中、コメ売場を見ると今まで見たことのないご当地米の米袋が店頭に並び、年々増え続けています。
米の最高評価を得るため10年以上の歳月をかけて、品種改良を重ねる向上心ある生産者がこの10年で急増しています。
現在ご当地米(地域ブランド米)は全国に約500ブランド以上は存在するといわれ、年々増え続けています。
その中で最高評価「特Aランク」は全国で44ブランド認定されています。
「特Aランク」を認知されることは最高の栄誉であり、知名度がアップするのです。
「特Aランク」に認定され、マスコミに取材されたり、さまざまな媒体で紹介されると、生産者関係者はもちろんのこと、地域全体、県をあげて、自治体をあげて大変な盛り上がりとなり、TPPの中でも将来を約束されたようなものなのです。
この秋、青森県で初の「特Aランク」を認定された「晴天の霹靂(へきれき)」が大きくマスコミに取り上げられました。

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ではお米のランクはどこで誰が決めているのでしょうか。
それは昭和61年からスタートした日本穀物検定協会の公正な第三者検定機関の審査員20人が食べて審査するのです。
審査1時間前から飲食禁止、禁煙という中で厳密に審査が行われます。
「香り」「見た目」「味」「粘り」「硬さ」「総合」の6項目について基準米と比較して判定されます。
ランクは「特A」「A」「A´」「B」「B´」の5段階にランク分けされます。
現在の日本では「おいしくないお米」は少なく、その中で抜きんでる品種を作り出すのは並大抵のことではないのです。

日本にはかつて、昭和50年代を中心に二大ブランド米が存在しました。
●コシヒカリ
●ササニシキ

しかし昭和50年代をピークにササニシキは年々生産量が減少し、2011年を境に生産はほぼ消滅しました。
ササニシキは寒さに弱く、病気に弱く生産が難しい品種だったのです。
そこで「寒さ病気に強くておいしい新品種」を、品種改良を重ねて作り出そうという動きがコメ生産界で起きたのです。
さらに「特Aランク」を目指すだけでなく、オリジナル米で独自性を出したお米を商品化する動きも出てきているのです。

<カレーに合うお米>
日本のお米とインド系のお米をかけあわせた新品種「華麗舞」
1kg1000円

<チャーハンに合うお米>
日本のお米とイディカ米をかけあわせた新品種でチャーハン用に最適「ホシユタカ」
1kg729円

など今までの米生産の概念を打ち破る動きもあるのです。
新発売する品種はだいたい3年間は買い時なのだそうです。
それは、最初は研究開発した当事者農家や非常に技術の高い農家が生産するのでハズレがないのだそうです。

近い将来、TPPによりコメ農家は異次元の段階に突入していくわけですが、ぜひ日本の原風景から生産される国産米が輸入米に勝ち、新たな競争力をもった生産者が活躍することを願います。

私はおそらく将来は牛肉のように、国産米は高級米、輸入米は普及米、通常米に区別されて両者とも流通していくのではないかと考えています。

また、日本米を輸出しても世界の人々に認められる高品質なのですから、TPPをチャンスととらえて新たな活路を見出していくべきでしょう。

また、今回の話で出てきました「特Aランク」は確かに高価米ですが、どのランクでも人それぞれ好みがあり、「特Aランク」以外はダメという考えで記したのではないことを付け加えます。

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